エモを語る上で絶対に外せないハードコア・バンド Mineral (ミネラル)の1997年のデビュー作品「The Power of Failing」です。エモにおいては、アートワークが「白いジャケット」ってのは名盤が多い。
90年代の終わりに、このような叙情的で少しカオティックなロックサウンドを奏でるバンドは、意外と多いんです。今で言う、サビとメロがあって、なんて楽曲構成は通用しない。
Fugazi などの初期のエモバンドに分類されるバンドだけど、Mineralの音楽はとてもメロディアスで、エモファンには永遠に愛され続けるんじゃないでしょうか。単純に荒々しいギターの音だけとっても綺麗。完成度の高いバンドだな、って思います。
このMineralのデビューアルバム「The Power of Failing」は、本当に完成度が高くて、エモの入門としてもオススメの聴きやすい作品です。エモらしく疾走感のある「Gloria」、イントロは爽やかなメロディーなのに、ボーカルが入った瞬間にアンハッピーなメロディーに変わる静かな曲「Dolorosa」、哀しげな長めのインストからボーカルが入る「If I Could」などは最高のお気に入り。