アイスランドのエレクトロニカ・ユニット mum(読み方:ムーム)の2002年の作品「Finally We Are No One」です。「Finally We Are No One」という題名は、直訳すると、『結局、ぼくらは誰でもない』という意味深で空虚に満ちたタイトル。ムームは、同国のシガーロスと比較すれば、音楽もシンプルでポップ。世界観もおとぎ話のようなメランコリックな雰囲気を持っているのが特徴。
このアルバムの後、mumは一気にメンバーを増やし、より実験音楽と生演奏に傾倒してゆきます。日本でももちろんこのアルバムのころにはすでに人気の高いバンドでした。
トンネルをくぐった向こうは
アルバムの雰囲気はなんていうキャッチコピーが似合いそうな(ジブリの「千と千尋の神隠し」みたいですが)世界観です。ほんとうにおとぎ話の中に迷い込んだような気分で聴いてみてください。全体を通して非常に落ち着きます。癒されたいときにはぜひ聴いてほしいCDですね。
Mum – Finally We Are No One
邦楽アーティストにも楽曲提供
2002年には、僕も大好きな日本人シンガーACOさんに「町」という曲で mum が楽曲提供しています。ちょうど、この「Finally We Are No One」のころですね。この曲はシングルとしてリリースされ、2003年の「irony」に収録されています。